合同歌集 大空を探しに



序文 佐伯裕子

飯尾睦子 居場所
向後陽子 いつもの空
平野邦子 種の歳時記
永楽美智子 羊となりて
入沢正夫 夜なべ
蘇武治子 穴蔵
秋山彩子 どこからが悲しみなのか
北村邦子 桑の実の道
西村澄子 風そして風
◎定価1800円+税 ◎A5判上製 ◎140頁 ◎2010年5月発行
 
 
葡萄の香り、噴水の匂い


大田美和

時代の無惨のために、
[私の言葉]で、
百年の向こうへうたい継ぐ。

第九交響曲の夜に私のいたはずのの空席にテロの死者が来ている語られぬ悔しさに耐えさまよえる死者たちの声風に紛れる言葉の中に立ち上がるのは輪郭のぼやけたお化け──
されど人生

痛切の第四歌集

◎定価2100円 ◎四六判上製 ◎174頁 ◎2010年4月発行
 
 
 
博物学者


吉野裕之

1990年代の私=あなたがここにいる

短歌と都市は双子の兄弟と語る著者の新歌集

◎定価2200円 ◎A5判上製 ◎179頁 ◎2010年3月発行
 
 
約束


河野洋子

いくつもの季節を遙かに越えて、〈私〉はまた遠い約束をしてしまう。まだ間に合うだろうか。それとも、もう、間に合わないだろうか‥‥。

豊熟の第二歌集。

◎定価2200円 ◎四六判上製 ◎178頁 ◎2009年12月発行
 
 
 
或る晴れた日に


秋山律子

境界は見えぬがふいに百年の夕闇下りて草匂いたつ

木の椅子は孤島であればからだごと打ち上げられて眠ってしまう

深々と身奥に蓄積された歳月が、時間を越え、境界をなくして、不可思議な揺らぎとなって表出された、恩寵の第四歌集。

◎定価2600円 ◎A5判上製 ◎254頁 ◎2009年8月発行
 
 


西村澄子

佐伯裕子氏「敏感に社会を見つめ、反応していく眼差しは、「閉ざされた老い」のものではない。『花』は、閉塞しがちな老齢社会の現代に、一身を通して、「開かれた老い」をうたい続けようとした歌集である。わたしは、その、またとない老いの宴の一冊を、ともに喜び、送り出したい。」

◎定価2400円 ◎A5判上製 ◎244頁 ◎2009年7月発行
 
 
 
医局の庭


菊野恒明

岡井隆氏「たんたんと描かれているだけに、その自画像には悽愴の気さへ漂ふ。のぼり坂がそのまま下り坂であるやうな不思議なカフカ的心象風景も出現する。『北の医局』に続く第二歌集。どうか一気に読み、さらに一首一首噛むやうに味はつて下さい。」

◎定価2400円 ◎A5判上製 ◎212頁 ◎2009年5月発行
 
 
春の交叉点


岩崎嘉寿子

向日の第二歌集

古谷智子氏「……素直さと簡潔さ、どこまでいっても濁らない透明な心の処女性を刻印していった者がいる。」

佐伯裕子氏「こまかくリアルに描いているにもかかわらず、暗い生い立ちの少年少女が、童話の住人のように見えてくる不思議さがある。」

◎定価2200円 ◎A5判上製 ◎180頁 ◎2009年3月発行
 
 
 
洗髪祀り


栗原澪子詩集

投げない 投げない もし 遠くまで到りつくものが あるとするなら それは苦しむ塊だけ

深く、すがしい軌跡を刻む新詩集!

◎定価2200円 ◎四六判上製 ◎112頁 ◎2008年10月発行
 
 
草身(そうしん)


大久保春乃

さまざまな発想や技法を駆使して大久保春乃が描き出そうとしている世界は、人のこころに浮かんでは消え、消えては浮かび、そして時には時間が戻って来ることもある、そういう人間の一生の心模様なのではないだろうか。全体に流れる霞のような相聞も、一色の恋心ではなく、あらゆるものとの交感という豊かさがある。
(沖ななも・しおりより)

第二歌集

◎定価2200円 ◎四六判上製 ◎188頁 ◎2008年9月発行
 
 
 
逆光


さいとうなおこ

くらやみにたがいのことば垂れ下がり左右ことなる耳持つわれら
誰もみな〈単独行〉の途上にて、邂逅し、交差し、別離して、限りある生を行けば、もう二度と帰らないから、影は水の面に永久に映り続けよ! 覚心の第四歌集!
◎定価2300円+税 ◎A5判/188頁 ◎2008年7月発行
 
 
水盤の水


栗原澪子

自分の生きた『時々の記録』として
◎定価2100円 ◎A5判/216頁 ◎2007年11月発行
 
 
 
みずうみ


佐伯裕子

透明な深みと広がりに祈れば
流れる涙はそのままに
ささやく声の遠く近くして
修辞的な「私」をついに収拾するのではなく「時代」に根拠を重層化する独立の第六歌集
◎定価2400円 ◎A5判/248頁 ◎2007年8月発行
 
 
水の回廊


相沢光恵

無限に生命は
繰り返される輪廻また転生の
ひとつから遠ざかり
ひとつに近づき
ひとつになる
水──。
◎定価2600円 ◎A5判 ◎248頁 ◎2007年6月発行
 
 
 
ノスタルジア


佐伯裕子

差し込まれた光景は
もの狂おしいきしみを上げて
生まれる前を恋うような
[私]を通過させて時代の感情生活を表す短歌の《有用》を確信する待望の第五歌集
◎定価2400円 ◎A5変型判 ◎288頁 ◎2007年3月発行
 
 
しあわせな歌


中村幸一

俗情から遠く離れて、まだ見ぬ純情の彼方へ。
ひたすら個に整理/回収し続ける「定型の機構」ではなく、世界を思惟/思索する「定型の詩器」を希求する歌人の清新な第3歌集
◎定価2400円 ◎A5変型判/224頁 ◎2006年9月発行
 
 
 
ピュシスピュシス


江田浩司

限りなく生成し、同時に消滅する連続に存るとは何か?私の短歌は私の慰めであるな!「たった一つのリアルをつくす営みが金輪際をゆきて帰らぬ」
◎定価2400円 ◎A5判/220頁 ◎2006年
 
 
夜音の遠音(よとのとおと)


山吹明日香

八房の腹にもたれてまどろめば夜音の遠音にきしむ星々
◎定価2100円 ◎四六判/182頁 ◎2006年5月発
 
 
 
木強(ぼくきょう)


萩岡良博

地に生くる木強なれどなればこそ空につたへめ地の脈動を
◎定価2600円 ◎A5判/248頁 ◎2005年8月発行
 
 
潮だまり


松原未知子

わたくしの体にかつて生物の潮だまりありしことのいと愛しさ
◎定価2000円 ◎四六判/160頁 ◎2004年3月発行
 
 
 
樹雨(きさめ)


日高堯子

日本歌人クラブ賞・河野愛子賞受賞

髪を洗へば何をかを待つやうなこころひからせ樹雨がにほふ
◎定価2400円 ◎四六判/268頁 ◎2003年10月発行
 
 
飛ぶ練習


大田美和

子と職と家事に短き滑走路どこまで高く飛べるだろうか
大田美和
 
 
 
ガリバーの庭


古谷智子

水瓶の形に水はひつそりと置かれてゐたり秋の門辺に
◎定価2400円 ◎A5判/233頁 ◎2001年7月発行
 
 
炎色反応


田島定爾

炎色反応に心揺らぎし春の日の理化学実験階段教室
◎定価2600円 ◎A5判/188頁 ◎2006年8月発行
 
 
 
渡河(とか)


釜田初音

鳴きながら汽水かすめるうみねこの何捨つるとや 河を渡りぬ
◎定価2200円 ◎A5判/188頁 ◎2005年9月発行
 
 
真夜中の鏡像


小笠原魔土

この星で超≠ニいう名の現象も彼方の星では常≠ニいうのだ
◎定価2000円 ◎四六判/190頁 ◎2005年1月発行
 
 
 
荒城の月


菊野亨

日々つま亡妻の遺影に無常をたしかめて医師なるわれは診療に出づ
◎定価2400円 ◎A5判/204頁 ◎2004年10月発行
 
 
風見鶏は飛ばない


小澤京子

片羽根の取れてしまいし風見鶏すべなく冬の風にうごかず
◎定価1905円 ◎四六判/184頁 ◎2004年9月発行
 
 
 
地下水脈


高木孝

地下より水迫り素足に土を踏む風のみならぬ山の涼しさ
◎定価2200円 ◎四六判/224頁 ◎2004年8月発行
 
 
形状記憶ヤマトシダ類


吉田純

北海道新聞短歌賞佳作

蛍火を部屋にて放ちやる気分 ミュートしたまま空爆中継
◎定価2000円 ◎四六判/158頁 ◎2004年4月発行
 
 
 
風景の記憶


三宅霧子

遺稿第5歌集『風景の記憶』のほか、既刊歌集集成500首抄などを収録
◎定価2800円 ◎A5判/304頁 ◎2003年10月発行
 
 
ありふれた空


十谷あとり

死ぬ時も生まれる時もひとりだと思えば何とありふれた空
◎定価2000円 ◎四六判/148頁 ◎2003年6月発行
 
 
 
青空
秋山律子

われはわが手を落とすなり喪の列の続きていたる光の中へ
◎定価2200円 ◎A5判/184頁 ◎2002年11月発行
 
 
化身の記憶
相沢光恵

前世は龍にありしよ恐れつつ覗く鏡の波だちて知る
◎定価2200円 ◎四六判/164頁 ◎2002年6月発行
 
 
 
ピシリと決まる
奥村晃作

「出られる」は四音にして「出れる」だと三音だからピシリと決まる
◎定価2200円 ◎A5判/220頁 ◎2001年11月発行
 
 
花と爆弾
大谷真紀子

野に捨て置かれし不発弾ひとつ錆びゆけり春には春の花に埋もれて
◎定価2200円 ◎A5判/176頁 ◎2001年10月発行
 
 
 
北の医局
菊野恒明

この廊下春夏秋冬死者を乗せストレッチャーを押して歩めり
◎定価2200円 ◎A5判/186頁 ◎2001年9月発行
 
 
行き止まる風景
中川菊司

ふかぶかと腰掛けたことのない椅子が五十年間この家に在る
◎定価1800円 ◎四六判/112頁 ◎2000年11月発行
 
 
 
ものがたりせよとひとのいう
未々月音子

ものがたりいまも未完であることをかたくなな死者に賛美されつつ
◎定価2000円 ◎四六判/156頁 ◎2000年5月発行
 
 
新しい天使
江田浩司

微熱に狂気を孕み、“新しい天使”の出現を夢に見る、長篇現代短歌物語
◎定価1800円 ◎四六判/160頁 ◎2000年2月発行
 
 
 
明日は靄と
さいとうなおこ

夕ぐれに来る白き猫 少しずつ汚れて明日は靄となるべし
◎定価2200円 ◎A5判/192頁 ◎1999年6月発行
 
 
恋恋風塵
河野洋子

廃線の鉄路の果てに昼顔は夢のつづきを見てゐるやうな
◎定価1800円 ◎四六判/150頁 ◎1999年4月発行
 
 
 
ガラスのむこう
岩崎嘉寿子

明るくて雨降る真昼 魂となりて行きたきガラスの向こう
◎定価2200円 ◎A5判/164頁 ◎1998年11月発行
 
 
カスタニアみどりとなれば
小幡薫明

高貴な新世界を希求する散文詩集。
銅版カバー画・挿画8点=浅野勝美
◎定価2200円 ◎四六判/82頁 ◎2005年10月発行
 
 
 
脱衣場のアリス
なかはられいこ

明るく切ないアリスたちのことばを、新世紀に解きはなった川柳作品集。
第2句集。座談会「なかはられいこと川柳の現在」収録
◎定価1800円 ◎四六判/152頁 ◎2001年4月発行
 
 
夢明かり
玉崎千鶴子

夢見よと石庭に咲く冬の虹
第2句集
◎定価1800円 ◎四六判/214頁 ◎2000年5月発行